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日本を牽引する大学 Visionary Messages

現役医師に聞く!医療の現場からみた次の時代に求められる人材とは?

最先端の技術を用いて、会社を起こし、日本を牽引する起業家はどのような大学生活を過ごしていたのか!?今回は、近年世界からも注目される起業家のお二方にお話をお伺いしました。

株式会社ヘリオス

専務取締役 事業開発領域管掌 / 医師

澤田 昌典

 
 

iPS細胞を活用して、難病の根本治療を目指す

袴田武史氏インタビュー写真

京都大学山中教授によるノーベル生理学・医学賞受賞が記憶に新しい、iPS細胞。さまざまな細胞へと分化できる“万能細胞”と言われるこの細胞の発見により、「再生医療」の研究が盛んになった。その再生医療を事業化し、難病の治療に挑む企業・ヘリオスで専務取締役を務める澤田昌典氏に話を聞いた。

医療に関わる社会の課題

01

超高齢社会

2007年、日本は総人口に対する65歳以上の人口比率を指す高齢化率が21%を超え、世界で類を見ない超高齢社会となった。一方で少子化が進み、この先社会の担い手が減っていくにもかかわらず医療費の増大が予想され、国民保険制度の存続が危ぶまれている。

02

グローバル化

医療にもグローバル化の波が押し寄せ、すでに看護や介護、リハビリの分野では外国人に門戸を開いている。TPPなどでは外国人医師による日本での診療、外国資本による日本の医療機関経営を諸外国から求められているが、医療の品質保証などを理由に実現していない。

03

医療の偏在

高齢化により医療を必要とする人の数が増加している状況に対し、医学部の定員増などにより医師を増やす対策が取られている。しかし都市部の医師が増加する一方、地方の医師はいまだに不足し、閉鎖する医療機関も出ていることへの抜本的な対策は取られてない。

04

感染症対策

未知の病原体や動物からの感染など、新しい感染症への対策が急務。C型肝炎、新型インフルエンザ、エボラ出血熱など30種以上が報告され、人の移動手段が高速化して感染が世界規模で広がる危険性があるが、ヒトに免疫がなく決定的な予防・治療法もない病気が多い。

健康で衛生的な生活を求める人の未来をひらき社会にひらけた医療の新しい取り組みが広がりつつある。ここで取り上げる先端医療とは、難治療の疾病を高度な先進技術で治療することのみを指すものではない。病気の原因を明らかにし、治癒力の高い薬や治療法、予防法を開発すること、日常生活で手軽に実践できる保健の考え方や取り組み方を広め、健康的な社会基盤の構築に貢献すること、時代や地域のニーズに応える 医療態勢、およびその態勢を維持発展させる専門職の育成制度を確立することなど。そうした患者本位の医療の先端事例を集めてみた。

再生医療

人間が自然には再生できない生命維持機能を回復させる医療。臓器の培養や「万能細胞」と呼ばれる多能性幹細胞(ES細胞、iPS細胞)の利用が考えられる。特に自分由来のiPS細胞は、臓器や神経などさまざまな機能を再生可能にし、再生医療の決め手として臨床研究が進められている。

オールジャパン
の研究支援体制により
臨床での実用化が待たれている

2006年にiPS細胞の樹立に成功した山中伸弥教授(京都大学)が、2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞。この分野の研究に対して国も集中的に予算を配分し、iPS細胞の作製技術と創薬や臨床への応用において日本が世界を先導することが期待されている。当初課題とされた細胞のガン化の比率も下がりつつある。臨床研究も進み、低コスト化とあわせて実用化が待たれている。

ゲノム医療

ゲノム(遺伝情報)に基づき発現しやすい病気や薬への耐性を明らかにし、一人ひとりの体質に即した予防措置や診療を行う医療。2003年にヒトゲノムの塩基配列が解読され、ヒトの遺伝子は2万数千個とされた。現在は、遺伝や体質の決定に関わる遺伝子それぞれの機能の解明が世界中で競われている。

手軽な遺伝子検査
サービスがスタート
創薬のアプローチを変革する可能性も

昨年、個人向けの手軽な遺伝子検査サービスがスタートした。膨大な遺伝子情報を蓄積するゲノムバンク事業も稼働している。今後ゲノムに基づく医療が実用化されれば、真の意味で患者ー人ひとりに応じた医療・保険サービスが提供できるようになる。創薬の変革も期待できるだけに、“究極の個人情報”とされる遺伝子情報に関する法整備や医療倫理の議論の活発化が求められる。

日本医療研究開発機構

今年4月、国立研究開発法人として日本医療研究開発機構が発足した。アメリカ国立衛生研究所(NIH)にならい、医療に関する基礎研究と臨床応用や産業化を一体化し、国としての総合戦略を推進するための組織。今後は予算配分を含め、日本における医療研究の司令塔としての役割を担う。

医療に関わる異分野の連携が進み
国際競争力の強化が期待される

日本の医療は、研究と人材育成は文部科学省、臨床と保険は厚生労働省、医療先端機器の開発は経済産業省がそれぞれ管轄し、現場への支援もばらばらだった。これが一本化されることで、分野の異なる研究者や技術者、医師の連携促進や国際競争力の強化が期待される。ー方、実用化を急ぐあまり研究成果がいたずらに急かされることを懸念する声もあり、執行部の舵取りが注目される。

医工速携

従来の医療現場では、豊かな経験と職人的技術をもつ医師が高度な医療を提供していた。現在、その多くを医療機器が取って代わりつつあり、検査や診療における各機器の操作は専門のオペレーター(医療技師)が担当する。仕事も分担され、チーム医療の広がりは時代の必然とも考えられる。

工学の分野では
医療への応用を目指す研究や
人材育成が進んでいる

多くの病院に導入されているMRIは脳や臓器の患部を三次元の映像で見られるようにし、診断の精度を飛躍的に向上させた。そこにはエレクトロニクスや映像技術など工学分野のさまざまな技術が集約されている。ゲノム医療には、膨大な遺伝子情報を集積したビッグデータを処理する情報工学が欠かせない。今後さらに高度な先端医療には、工学分野で発展した科学技術は不可欠になる。

専門医と総合診療医

昨年、日本専門医機構が発足した。専門医とは、一般の医師免許とは別に診療科ごとに特化する高度な先進医療に精通した医師のこと。これまで学会ごとにあった認定制度が2020年から同機構に一本化される。また、診療科目の枠組みを超えた診療を行う総合診療医の養成が2017年度から始まる。

患者本位の医療を提供する
2つの新しい医師の「資格」

総合診療医は、何科の診療を受ければいいか分からない患者や慢性疾患や複数の疾患を抱える人に対し、自覚症状や心理状況、さらに社会や環境の様相も含めて総合的医療を提供し、必要に応じて専門医を紹介する。専門医と総合診療医ー医師(または医学生)として目指す方向は異なるが、これらは今後の医療現場でクルマの両輪となり、患者本位の医療を提供することになる。

カルテの電子化

カルテをはじめ医療に関する書類を電子化してデータベースとして管理し、医局間や他の医療機関と共有すること。すでにカルテの電子化は進んでおり、同じ病院内で複数の診療科を受診する患者の診療内容、検査結果は、処方された薬や会計を含めて情報をー本化する病院が多い。

全国の医療機関で共有できれば
転居先や旅先でもー貫した医療が可能に

カルテの電子化により、特定の病院内における情報の共有化は進んでいる。しかし全国規模では法整備が進まず、実現されていない。診療の際に重要な情報となる常用薬については、患者が管理する「お薬手帳」が頼りという現状。個人情報などの難しい課題はあるが、電子カルテの普及は、転居先や旅先でも過去の診療記録に基づく医療が受けられるメリットがある。

ライン

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