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【シゴトを知ろう】絵本作家 ~番外編~

  • マイナビ進学編集部
  • 2016.11.07
【シゴトを知ろう】絵本作家 ~番外編~

たくさんの子どもに読まれる絵本。みなさんは、どのような絵が子どもの心に響くと思いますか? 今回は絵本作家として活躍される羽尻利門さんに、絵本作家ならではの絵の描き方・画風について、詳しくお話を伺いました。

子どものような自由な絵が好まれる

――絵本作家というお仕事で、一般の人が知らないことって何かありますか?

みんながみんな当てはまるわけではないんですが、絵本を見ると分かると思うんですけど、絵本の場合はデッサンがキッチリしてる、いわゆる上手い絵が相手にされにくいんです。マンガってデッサンがしっかりしてる、リアルな絵が好まれたりするんですが、絵本の場合、心象風景が大事にされるので、ビックリしている場面ではビックリした顔が大きく描かれていたり、ケーキを手渡す場面では手に乗せたケーキが大きく描かれていたり、ちょっとデフォルメされた絵が好まれるんです。


――あ~、なるほど。確かにそうですね!

それってどちらかというと、小学校の学童展で見られるような子どもの描く絵に近くて。子どもの絵って例えば、上から見た構図で絵を描く時、顔は上を向いてるんですけど、体は横を向いてる角度で描かれていたりしますよね。実際の世界にあるルールから、ちょっと外れたような自由さで描かれているじゃないですか。そんな子どものような自由な絵を描きたいという気持ちは、たくさんの絵本作家が思っていることだと思います。

“ヘタウマ”は僕の中では上手な絵

――羽尻さんは普段、他の方の絵本を見て勉強されることとかあるんですか?

子どもがいるので、図書館に行って20冊くらい絵本を借りてきて、子どもに読み聞かせをしながら、ほかの先生の絵を見て勉強しています。上手い方はデッサンの崩れ方に味があって、“ヘタウマ”という言葉があるんですけど、ヘタウマは僕の中では上手な絵だと思ってて。ちゃんと崩れ方にその人なりのルールやバランスがあるんですよね。ひとつの基準として、下手な絵は鏡で反転させると違和感があるんですけど、上手い人の絵は反転させても違和感がないんです。僕も普段はデッサンがキッチリした絵を描いてるんですけど、絵本の世界に入る時に編集者に言われたのが、「適当に描いて下さい」ということでした。「あなたの絵は真面目すぎるので適当に描くくらいでちょうどいいんです」と言われて……

一見むちゃくちゃに崩した絵も、デッサンの基礎があってこそ

――それ、最初は意味が分からないですよね。

はい。つまり、画風を変えろということなんですけど、普段描いてるような、キッチリした風景画とかは、絵本の世界にしたらつまらない絵とされてしまうので、編集者に言われた通り、適当にむちゃくちゃに崩して描いていったという思い出がありますね。


――でも、それもしっかりしたデッサンの基礎があってこそですよね。

そうですね。むちゃくちゃな絵を描いてる著名な絵本作家さんも、昔、描いた絵を見るとすごくデッサンがしっかりしていたりして。僕としてはキッチリした絵のスタイルも好きなので、どちらも描いていきたいなと思ってるんですけどね。


絵本ではデッサンがしっかりしている絵よりも、子どもが描いたようなデフォルメされた絵が好まれるのですね。大きくなってから、絵本を読む機会が少なくなったと思いますが、時には絵本を通じて、子どものころの純真な気持ちを思い出すのもいいかもしれません。

【profile】羽尻利門
オフィシャルHP「てのひらのしあわせ」
http://hajiritoshikado.com/

最新刊の絵本
『Are You an Echo?  The Lost Poetry of Misuzu Kaneoko』
Text and Translation by David Jacobson, Sally Ito and Michiko Tsuboi
Illustrated by Toshikado Hajiri
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