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【苦手を克服】これだけは押さえておきたい〜集合と命題〜

  • マイナビ進学編集部
  • 2016.11.02
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進路・進学
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【苦手を克服】これだけは押さえておきたい〜集合と命題〜

数学の中でも、「集合と命題」を苦手としている高校生は多いと思います。数学であるにもかかわらず、「仮定」「結論」「十分条件」「必要条件」といった言葉を駆使しなければいけない単元なので、難しく感じてしまうのかもしれません。

そこで、オンライン学習塾「アオイゼミ」で数学を担当されている松井伸容先生に、「集合と命題」の問題を解くときのコツや考え方について伺いました。

「集合と命題」の問題、どんな風に考えればいい?

まずは、基本事項のおさらいをしましょう。そもそも、集合とは「集まり」「集団」のことを示します。例えば、「イヌ」という集合の中には、「チワワ」「ダックスフンド」「トイプードル」がいます。「動物」という集合の中には、「イヌ」「ネコ」「トリ」がいます。この概念を覚えておいてください。

命題とは、「○○とは、××である」という文章が表す意味です。例えば、「イヌならば、動物である」は命題です。

この命題が成り立つのであれば、「十分条件」といえます。もちろん、イヌは「チワワ」でも「ダックスフンド」でも「トイプードル」でも「動物」なので、「イヌならば、動物である」は成立し、十分条件といえます。

また、この命題の「仮定部の集合」を「結論部」に持ってきて、「結論部の集合」を「仮定部」に持ってくることを「命題の逆」といいます。命題の逆が成り立つのであれば、「必要条件」といえます。例えば、「動物ならば、イヌである」と考えたとき、動物には「ネコ」「トリ」などがいるので、この必要条件は成り立たないということになります。

――では、「集合と命題」の問題の解き方を教えてください。以下の例では、どのように考えればいいでしょうか?

【例題1】
次の命題の空欄には、(1) 必要条件、(2) 十分条件、(3) 必要十分条件、(4) 必要条件でも十分条件でもない、のどれが入るか答えよ。
「女性は、人間であるための(   )。」


松井先生(以下、松井)「まずは、『仮定部』と『結論部』を探し、書き出していきましょう」

仮定部 集合p: 女性
結論部 集合q: 人間

松井「次に、『包含関係』で考えて、図に表してみましょう」

松井「すると、女性は人間に『包含される(含まれる)』ことが分かるので、女性は人間であるための『十分条件』ということになります。

次に、命題の逆(「人間は、女性である」)を考えてみます」

仮定部 集合q: 人間
結論部 集合p: 女性

松井「しかし人間には、女性以外にも『男性』がいます。反例があるので、女性は人間であるための『必要条件』は成立しないということが分かります」

【答え】
(2) 十分条件

「命題の真偽」の問題の解き方を解説してもらった

――実際に数字を混じえた問題で考えていきたいと思います。次の【例題2】の解説をお願いします。

【例題2】
次の命題の真偽を調べよ。また、偽のときはその反例を挙げよ。
「81の平方根は9である」


松井「『真偽』を問われたときは、仮定から結論が成り立つか・成り立たないかを考えればいいです。平方根とは、a=b^2(※)の時、aに対するbのことでしたよね。すなわち、2乗して81になるのが、平方根ということになります。以下のように、仮定部と結論部を書き出していきましょう」
※2乗は「^2」と記載

仮定部p: 81の平方根は ±√81=±9
結論部q: 9は81の平方根のうちの1つ

松井「次に、『包含関係』の図を描きましょう」

松井「今回の場合、集合Pは集合Qに『包含されない』ことが分かります。よって、答えは以下の通りです」

【答え】
命題は偽、その反例は-9。

「必要条件」「十分条件」の問題の考え方を解説してもらった

――次の【例題3】の解説もお願いします。

【例題3】
次の命題の空欄には、(1) 必要条件、(2) 十分条件、(3) 必要十分条件、(4) 必要条件でも十分条件でもない、のどれが入るか答えよ。
「x>1は、x^2+2x-3>0であるための(   )。」


松井「仮定部は、『x>1』ですね。結論部の『x^2+2x-3』は、因数分解しましょう」

y=x^2+2x-3
 =(x+3)(x-1)

松井「『x^2+2x-3>0』ですので、yが0のとき、xはどんな数値になるかを確かめます。
  『(x+3)(x-1)』においては、yが0のとき、xは『-3』と『1』になることがわかります」

0=(x+3)(1-1)
 =0(x+3)
 =0

0=(-3+3)(x-1)
 =0(x-1)
 =0

松井「よって、仮定部と結論部は以下のように書き表せます」

仮定部p: x>1
結論部q: x<-3、x>1

松井「これらを、包含関係の図で表してみましょう」

松井「集合PはQに含まれるので、『PはQであるための、十分条件である』と分かります。一方、集合QはPに含まれないので、『PはQであるための、必要条件とはいえない』と分かります」

【答え】
(2) 十分条件

「分かっていることを、全て書き出す」ことと、「包含関係」で考えることがポイント

――なぜ、高校生は「集合と命題」の問題が苦手になってしまうのでしょうか?

松井「苦手になってしまう理由は、『書き出す習慣』が身についていないからだと思います。また書いたとしても、以下のように矢印で処理してしまいがちです」

【例題2】
P    →    q
(仮定部)   (結論部)
81の平方根    9


――なるほど。これでは『81の平方根』の数値が書き出せていないので、真偽を考えられませんね。

松井「そうですね。『集合と命題』の問題は、『分かっていることを、すべて書き出す』ことと、『包含関係』で考えることが大切です」


――でも慣れないうちは、何を書き出していったらいいか迷いそうです。

松井「まずは、『解き方』を整理して覚えて、同じパターンで演習を積み重ねることが大事です。数学が苦手な生徒は、『とりあえず』問題を解き始めたものの、結局解けなくて、嫌になってしまうという経験をしている子が多いです。そうではなくて、正しい解き方を知ることが大切。読者のみなさんも、『“とりあえず”は禁止』にして、数学を得意にしていきましょう」


――ありがとうございました。


「分かる」と「できる」は違うもの。この記事で「集合と命題」の考え方を理解したら、次は問題演習を重ねて、「できる」ようにしたいですね。松井先生のアドバイスを参考に、「集合と命題」を得意にしていきましょう!

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