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【シゴトを知ろう】入国警備官 編

  • マイナビ進学編集部
  • 2017.02.16
メインテーマ
公務員・政治・法律
キーワード
シゴトを知ろう
空港
警備
【シゴトを知ろう】入国警備官 編

みなさんは、「入国警備官」と呼ばれる人たちを知っていますか。日本人にとってはなじみが薄いかもしれませんが、彼らの業務は幅広く、重要な任務を果たしてくれているようです。今回は成田空港で入国警備官として働く成澤康太さんに、そのお仕事内容などを伺いました。

入国警備官の仕事は、「国内の治安を守ること」

Q1. お仕事の内容と、一日のおおまかなスケジュールを教えてください。

日本にやって来る外国人の中には、「偽造パスポート」と呼ばれる、正規の方法で発行されていない偽物のパスポートで入国しようとしたり、過去に日本で犯罪を犯したなどの理由で、本来であれば日本に入国できない人もいます。日本に入国する人は、空港内の「審査ブース」で入国審査官による審査を受けるため、そのような外国人の存在は、「審査ブース」で明らかになることが多いです。入国審査官の通報によって入国警備官に彼らの身柄が引き渡されますが、その後彼らに対して取り調べをすることが、私の主な仕事の一つになります。また怪しい人物がいないかチェックするため、空港内のパトロールもしています。また、これは私の担当職務ではないのですが、違反を犯した外国人を収容施設へ護送したり、母国に強制的に送り返すことも、入国警備官の仕事になります。

入国警備官の勤務形態はいくつかありますが、私は昼12時から翌日の昼12時まで勤務する「交代制勤務」という形態で勤めています。

<一日のスケジュール>
PM12:00 出勤 ミーティングパトロール、デスクワークなど
AM0:00 一旦業務終了 仮眠休憩
AM5:30 業務再開 ミーティングの後 パトロール、取り調べ業務など
PM12:00 業務終了 帰宅


Q2. どのようなときにやりがいを感じることが多いでしょう?

偽造パスポートを使って日本に入国しようとする外国人は、国内で犯罪を犯す可能性もあります。そういった人物の入国を阻止することは、国内の治安を守っていることでもあるため大きなやりがいを感じますね。
つい先日のエピソードですが、偽造された在留カード(*1)を所持する人物が空港内で見つかったため、その容疑者に対して取り調べを行いました。長時間に及ぶ質疑応答の末、容疑者が在留カードを所持している理由や、入手した経路などを供述させることに成功しました。容疑者がどのように在留カードを入手したか、また偽造の在留カードを使ってでも日本に入国したかった理由といった事実関係は、今後の業務においても役立つものなので、大きく貢献できたと思います。

*1 在留カード:3か月を超えて、日本に滞在する外国人に交付される身分証明書。ICチップ内蔵のプラスチックカード


Q3. お仕事をするなかで、どんなことが大変だと感じられますか?

夜間到着便の乗客のなかに違反を犯す人物がいた場合、夜通し取り調べを行うことがあります。休息時間をほとんど取れないまま朝を迎え、そのまま空港内のパトロールを行うこともあるのですが、そのような時は体力的にきついな、と感じます。
また、何らかの理由により入国が認められないため、母国に帰ることを求めたにもかかわらず、応じない容疑者もいます。そのような常識の通用しない人物に接すると、やるせない気持ちになることもありますね。

「人や社会の役に立ちたい」という人に知って欲しい職業

Q4. 高校を卒業した後、どのような進路を選択しましたか?また、その進路を選択した理由を教えてください。

昔から身体を動かすことが好きだったので、高校に入学した頃から漠然と「身体を使うシーンの多い仕事に就きたい」と考えていました。また人や社会の役に立てる公安職(*2)に就きたいという希望もあったため、高校を卒業した後は公務員試験対策の授業を主に行う専門学校に進学しました。学校では具体的には、漢字検定や電卓検定に合格するための勉強をしたり、面接対策の授業を受けたりしていました。

*2 公安職:治安を維持することを目的とした職務につく公務員を指す。入国警備官の他には、警察官、皇宮警察官などが挙げられる。


Q5. どのようなきっかけで入国警備官のお仕事に就かれましたか?

専門学校に進学後、進路について模索する中で入国警備官という仕事の存在を知ったのですが、先ほどお話したような自分の希望にぴったりだと感じ、入国警備官採用試験を受けることに決めました。


Q6. これまでに経験したどんなことが、現在のお仕事につながっていると思いますか?

高校時代はラグビー部に所属し、日夜練習に打ち込んでいました。ハードな練習を日々こなしたことで体力がつきましたし、誰に対してもしっかり挨拶をするといった礼儀も身につきましたね。部活動を通して習得したことは、現在の仕事においても大きく役立っています。


Q7. どのような人が入国警備官に向いていると思いますか?

入国警備官の仕事は、大きく捉えると「日本の治安を守ること」です。そのため真面目で正義感が強いということは大前提になると思います。また時に体力が求められるシーンもあるので、体育会系の人は有利でしょう。
加えて気持ちの切り替えが早く、嫌なことを引きずらないということも重要です。例えば不法に入国しようとした人を相手に長時間取り調べをすると、どうしても嫌な気分になってしまいます。家に帰ったらそのことは忘れるなど、オンタイムとオフタイムをきちんと区切ることができる人がいいと思います。


Q8. これを読んでいる高校生に向けて、メッセージをお願いします。

入国警備官として仕事をしていると、時に危険人物に接することもありますし、体力的に大変な時もあります。その反面、「日本の治安維持に貢献している」という大きな自負を持つことができますし、現在世界において問題となっている「難民問題」や「移民問題」にも最前線で関わることができます。
現在、日本は「観光立国」を世界に向けてアピールしていますし、3年後には東京オリンピックも控えています。今後日本に入国する外国人が増加するに伴い、入国警備官の仕事はますます重要になると思います。
人や社会の役に立ちたい、必要とされたいと考えている人は、入国警備官を将来の仕事の選択肢の一つにして欲しいと思います。


空港には、日々様々な国の人たちが降り立ちます。残念なことではありますが、それらの人々の中には、日本社会の秩序を乱したり、私たちに危険を及ぼす可能性がある人も一定数います。そのように考えると、危険人物の入国を食い止める入国警備官は、とてもありがたい存在だということが分かりますね。空港という国際的な場所で働けることはもちろん、「人々の生活を守る」という大義を含んでいる点も、入国警備官という仕事の大きな魅力でしょう。


【profile】
東京入国管理局成田空港支局 入国警備官 成澤康太 

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